DXに対する取り組み
私たちコーセルは、「品質至上を核に社会の信頼に応える」を経営理念として掲げています。
この理念のもと、顧客起点で付加価値の高い製品・サービスをタイムリーに提供し、スマートエネルギー社会に不可欠な存在となることを目指しています。
当社のDXは、品質至上の企業文化を基盤とし、データ活用とデジタル技術を融合することで、顧客価値・事業価値・組織価値の向上を実現する取り組みです。DXを単なるIT化ではなく、経営ビジョンの実現に向けた経営改革として位置づけ、事業活動全体の変革を推進しています。
また、全社的なデータ基盤の整備とデータに基づく意思決定の定着を進めることで、変化する事業環境に柔軟かつ迅速に対応できる組織づくりを目指しています。
今後は、製品のデータサービス化や脱炭素技術の開発に加え、顧客接点の高度化や業務プロセス改革を推進し、デジタル技術を競争優位性の源泉として活用することで、中長期的な企業価値向上と持続的な成長の実現を目指します。
1.経営者からのメッセージ

私たちコーセルは、経営理念である「品質至上を核に 社会の信頼に応える」を指針とし、TQM(総合的品質管理)を経営の柱として、製品・サービスの品質のみならず、仕事の質、マネジメントの質などを含めた経営品質向上に向けて取り組んできました。
近年、顧客ニーズの多様化やデジタル技術の進展により、企業には迅速かつ的確な価値提供が求められています。このような状況下、顧客起点の価値提供を迅速かつ確実に実現するためには、データに基づく意思決定と部門横断での連携強化が不可欠であると考えています。
コーセルは、DXをTQMを推進するうえでの強力な武器とし、全員参画による継続的改善はもとより、これまでの慣習を是とせず、改革・変革にチャレンジしていくことで、スマートエネルギー社会に貢献する、信頼される企業を目指します。
代表取締役社長
2.経営理念、ビジョンとDXの展望
(1)DX経営
品質至上の企業文化とデータ活用の融合により、企業価値を大幅に高めます。
(2)経営戦略とデジタル連動
経営ビジョンとDX戦略の連携でスマートエネルギー社会での役割を強化します。
(3)DX定着による組織強化
データ基盤の改善と意思決定の浸透で組織の競争力を持続的に向上させます。
(4)成長戦略
注力分野における製品のデータサービス化や脱炭素技術開発などDX経営の強化を図ります。
3.コーセル株式会社のDX戦略
(1)データ活用時代におけるDX推進の背景と目的
1)変化する競争環境
データ活用とデジタル技術の進化が社会と競争環境を大きく変化させています。
2)顧客起点の価値創出
顧客の設計初期から関わり、迅速で信頼性の高い対応が競争力の鍵となっています。
3)DXによる業務変革
単なるIT化を超え、業務プロセスや組織構造を変革するDXが必要とされています。
4)経営変革の実装
TQMの強みを活かし、データ活用で顧客価値・事業価値・組織価値を同時に高めます。
(2)DX戦略の全体構造と価値創出ストーリー
1)現場DXの優先領域
納期回答、設計支援、品質不具合対応を最優先とし顧客価値を迅速に提供します。
a)納期回答DXによるタイムリー価値の創出
- 顧客データドリブン需要予測
顧客の稼働データ、販売データ、市況データ等を統合して完成品需要を高度に予測し在庫・調達・生産計画の最適化を図ります。
- 納期回答の迅速化と精度向上
生産計画の自動立案、自動調整を実施することでリードタイム短縮と精度向上により、受注機会損失の低減を実現します。
- 製造工程のIoTとAI解析
設備の稼働状況を監視し、歩留まり改善や設備異常を早期に検知し、ロス構造の可視化と生産性向上を図ります。
b)設計支援DXによる顧客起点の提案力強化
- 顧客起点の価値創出
設計支援DXは顧客条件や設計要件を体系化し、価値創出を促進します。
- 設計フェーズのデジタル活用
シミュレーション技術へのAI導入、設計評価の自動化推進により開発速度と品質向上を同時に実現します。
- 提案スピードと精度向上
設計部門と営業部門が迅速にデータ活用できる環境を整備し課題解決などの提案力を強化します。
c)品質不具合対応DXによる信頼と説明力の強化
- 不具合対応の一元管理
初動対応から原因解析、是正処置、再発防止策までの情報をデータ化し一元管理します。
- 対応スピードと顧客信頼向上
原因特定の迅速化と対応品質の均一化を実現し、再発防止と顧客信頼向上につなげます。
- 品質KPIの可視化とレビュー
品質KPIを可視化し、是正処置リードタイムや再発率を継続的にレビューします。
2)経営DXへの連携
現場DXのデータ活用により経営判断を支援し中長期戦略の実行力を強化します。
a)経営DXによる意思決定高度化(ポートフォリオ・海外・構造改革)
- 事業ポートフォリオ再編
成長性や収益性、リスクを共通指標で可視化し、資源配分の優先順位を明確化します。
- 海外地域別戦略
市場特性や案件データを分析し、成功パターンを複数の地域で展開します。
- 構造改革のデータ活用
原価や工数、品質損失のデータを横断的に分析し、収益改善策を定量評価します。
3)価値創出のストーリー
顧客データ活用で提案力とスピードを高め、持続的な成長を実現します。
(3)戦略を効果的に進めるための体制

| 組織・役割 | 位置付け | 主な役割・責任 |
|---|---|---|
| 取締役会 | 経営監督機関 | DX推進状況・KPIの定期チェック、ガバナンス確保 |
| 社長 | DX最終責任者 | DX方針決定、全社横断の意思決定、投資判断 |
| DX推進室 | 社長直轄・全社横断組織 | DX企画立案、部門横断調整、進捗管理 |
| 執行役員 | DX推進室統括 | DX推進室全体の方針・優先順位・投資判断の決定 |
| 情報システム推進部長 | DX推進責任者 | IT・データ基盤統制、デジタル活用施策の推進 |
| 各部門長 | DX推進室参画メンバー | 自部門DXテーマ推進、現場実装と成果創出 |
1)取締役会の役割
取締役会をDXの経営監督機関とし、DX推進状況およびKPIを四半期ごとにチェックするガバナンス体制を構築しています。
2)DX推進室の機能
DX推進室は 社長直轄の全社横断組織 として設置しています。DX企画立案、部門横断調整、進捗管理 を担い、全社DXテーマの優先順位付けを行います。
3)執行役員による統括
執行役員が DX推進室を統括 し、DX推進全体の 方針・優先順位・投資判断を決定します。経営方針とDX施策の整合を図り、実行力を高めます。
4)現場とIT部門の連携
現場では各部門長がDX推進室に参画し、情報システム推進部長がIT・データ基盤面から支援することで、全社一体でDXを推進しています。
(4)デジタル人財の育成・確保
社員一人ひとりのデジタルリテラシー向上と専門人財の育成を目的として、階層別の教育プログラムを実施します。
1)ITリテラシー向上による教育(基盤づくり)
全社員を対象に、IT・デジタルに関する基礎知識やツール活用力の向上を目的とした教育を実施し、安定したIT基盤の理解と活用を通じて、業務改善やDXの土台となる「デジタルに強い人財」の育成を進めていきます。
2)DX推進人財への教育(リーダー)
業務とITの両面を理解したDX推進人財の育成を行い、現場と経営をつなぎ、組織全体のDXを推進できるリーダー人財の育成を目指していきます。
3)専門人財の育成・高度化(専門)
ITエンジニアに対して、データ分析やAI活用などのデジタルスキル習得を促進し、専門性の高度化を図っています。これにより、データに基づく意思決定や業務変革を加速し、組織全体のDX推進力を高めていきます。
4)人財の確保について
社内育成を基本としつつ、必要に応じて外部人財や専門パートナーとの連携を活用し、DX推進に必要な知見および技術を確保していきます。
(5)ITシステム環境の整備
1)基幹システム再構築によるモダン言語化
レガシー言語を排除し、「運用リスク」・「人財リスク」・「セキュリティリスク」・「DX阻害リスク」を回避します。
2)仮想環境、クラウド利用の促進
仮想化、クラウド化推進によるハード障害リスクを回避します。
3)バックアップ体制構築による可用性向上
有事に備えた迅速な復旧体制を構築し、バックアップ/リストア基盤の強化による事業継続性を向上します。
4)機密性の高いAI環境構築
機密情報を保護しながら安全に活用できるAI基盤を構築します。
(6)KPIレビューとDXロードマップ
1)経営レベルのKPI管理
海外売上比率や収益性、生産性、品質コストなどの経営KPIを四半期ごとに取締役会でレビューし戦略を見直します。
2)現場レベルのKPIレビュー
納期回答、設計支援、品質対応などのテーマKPIを月次でレビューし、迅速に改善策を反映します。

(7)DX戦略の達成度を測る指標
1)設計フェーズのデジタル活用
KGI:一人当たりの開発モデル数
KPI:開発工数
2)製造工程のIoTとAI解析
KGI:製造費用売上高比率
KPI:生産能力、生産効率、製造経費、外注加工費
3)顧客データドリブン需要予測
KGI:出荷納期遅延率
KPI:初回回答遵守率
(8)サイバーセキュリティ対策
1)社内規定:情報セキュリティ規定を制定しルール化実施
リスク管理・コンプライアンス委員会にて規定
グループ会社へも展開済み
2)セキュリティハンドブックの公開
社内ポータルに掲載し、誰でも閲覧可能な環境を整備
各国の言語に翻訳し、グループ企業へ展開
3)ITGC監査実施(監査法人)
外部監査法人および内部監査部門によるIT全般統制の定期監査を実施
4)SECURITY ACTION制度
SECURITY ACTION制度に基づき自己宣言(二つ星)を実施
